同じ長さの一点鎖線を作図しても見え方が違います。
AutoCAD図面作成時に単位をフィート・インチ系かメートル系かの選択を要求してくるので、メートル系を選択すると思います。
何が違うのでしょうか。ハッチと線種ピッチの尺度・挿入尺度が違ってきます。設定によって読み込まれるハッチと線種のファイルが違います。
25.4倍ちがうので人目で気がつくと思います。
どういうときに気がつくかと言うと、新規スタートした図面は当然メートル系なので心配ありませんが、他からもらった図面からスタート
するとか、変換した図面からスタートした場合はフィート・インチ系になっている可能性があります。
そういう時は、システム変数を実行します。システム変数は MEASUREMENT です。
初期値は 0 フィート・インチ系
これをメートル系にするときは
値を 1 にします
※形式メニューの線種設定において、グローバル尺度を25.4にしても修正できます。
※インチ系・メートル系の違いは後でも変更できるし、他のコマンドの影響は受けません。影響を受けるのはハッチと線種の表示・挿入尺度です。
以上の結果から、各々の作図単位で作図した時は、同じモデル空間上では違って見えますが、印刷の結果は
同じ大きさです。AutoCADの理解は頭の切り替えが必要です。
JW−CADのような一般のCADの考え方は、1/1の図枠の中に目的のオブジェクトを縮小・拡大して作図
しますが、AutoCADは正反対の考えなのです。
作図単位がないので、世界中で使われていることの意味がわかります。さすがにアメリカ生まれののCADです。
JWユーザーがAutoCADを勉強するのが大変なのは、そういう理由があるからです。考え方が正反対なのです。
目的のオブジェクトは実物大、拡大も縮小もなし、拡大縮小するのは図枠・文字・寸法の大きさなのです。
※モデル空間で尺度変更する人もいますが、メーカー側ではレイアウト空間での実寸対応をお願いして・・・。
モデル空間で作図し、レイアウト空間で仕上げるのが基本です。オブジェクトは実寸です。
mの正方形をA3で印刷すると下図になります、寸法を測ると
0.254mと表示してます。
cmの正方形をA3で印刷すると下図になります、寸法を測ると
2.54cmと表示してます。
mmの正方形をA3で印刷すると下図になります、寸法を測ると
25.4mmと表示してます。
インチの正方形をA3で印刷すると下図になります、寸法を測ると
1[25.4mm]と表示してます。
印刷するときは、各々の印刷尺度に注意してください
cmの枠
インチの枠
mの図枠は小さすぎで目視で
見えません円の中にあるが
各々の挿入尺度で、図枠A3(実寸)を挿入します
形式メニューの単位管理を実行して、各々の挿入尺度を選択します
モデル空間で各々の作図単位で数値を入力します(1インチは1、25.4mmは25.4・・・という入力数値で作図)
モデル空間では違う大きさですが、印刷したら当然実物は同じなので、大きさは同じになります
A3で各々印刷設定して確認します
小さすぎで目視で
見えません円の中にあるが
作図単位0.0254m
作図単位2.54cm
作図単位25.4mm
作図単位1インチ
AutoCADに決まった作図単位というものはありません。だからmm、cm、m・・・インチ・・実寸のCADなのでどれを
用いても印刷結果は同じ大きさになるはずです。入力値がmmなのかインチなのか、cmなのか実際作図してみて
確認してみたいと思います。
ここで基準となる数値、1インチ=25.4mm、1cm=10mm、1m=1000mm
下図の同一のモデル空間上で同じ1インチ(25.4mm)の正方形を作図して比較してみました。